【漫画で学ぶ】日本人が間違いやすい英会話 第103話「気のせいです」

【本日のテーマ】「気のせいです」

今回は思い込みをしている相手に、実際はそうではないことを伝える英語表現が登場します。さっそくポイントをおさらいしてみましょう。

◆日本人が間違えやすいポイント
公園でのピクニック。おいしそうな料理をたくさん作ってきてくれた外国人男性を見て、日本人男性は He probably cooked for you. I think he’s into you.(きっと君のために料理したんだよ。彼、君に気があると思うな)とこっそり女性に伝えました。すると女性は It’s all in your head. と返答。日本人はこのフレーズを直訳でとらえてしまい、「僕の頭の中」ってどういうことだろう?と不思議そうな表情を浮かべてしまいます。

It’s all in your head. をそのまま訳すと「それは全てあなたの頭の中にあることです」となりますが、be all in one’s head は「~の頭の中だけにある➝~の思い込みである」というイディオム。つまり、It’s all in your head. は、何かを勝手に思い違いしている相手に対して「あなたの頭の中にあることです➝あなたの気のせいです、君の思い過ごしです」と伝えるフレーズです。
ネガティブな思い込みや根拠がないことにとらわれている相手に対して「考えすぎだよ、そんなことないよ」と励ましたり、安心させるニュアンスでも使われます。

会話例での使い方を確認しましょう。

<会話例1>
A: This water tastes funny.
この水、変な味がするわ。
B: Really? It tastes okay to me. It’s all in your head.
そう?味は大丈夫だけど。気のせいだよ。

<会話例2>
A: Recently, you’ve been distant. Are you cheating on me?
最近、君はよそよそしいね。浮気してるの?
B:  Of course not! I’m just busy with work. It’s all in your head.
そんなわけないわ!仕事が忙しいだけ。あなたの思い過ごしよ。

<会話例3>
A: Sometimes I feel like everyone’s judging me.
みんなが私を批判しているように感じることがあるの。
B: Don’t worry. It’s all in your head.
心配しないで。気のせいだよ。

<会話例4>
A: I always feel like I’m forgetting something.
いつも何か忘れているような気がするんだ。
B: Maybe it’s just in your head. You should take a rest.
たぶん気の思い過ごしだよ。休んだほうがいい。

◆さらに応用TIPS!
It’s all in your head. のように、相手の気のせい、思い過ごしであることを伝えるフレーズをご紹介します。

●It’s all in your mind.
It’s all in your head. の「head(頭)」を「mind(心)」に置き換えた言い回し。直訳は「それは全てあなたの心の中にあることです」ですが→「あなたの気のせいです、君の思い過ごしです」という意味になります。
<例文>
A: The client doesn’t seem to like my proposal.
クライアントは僕の提案を気に入っていないようだ。
B: It’s all in your mind. They were nodding in agreement.
気のせいだよ。彼らは同意してうなずいていたよ。

It’s just your imagination.
imagination は「想像、空想」。「それは単なるあなたの想像です、それはあなたの空想に過ぎない」と、相手の発言に対してそれは事実とは異なる・実際には起こっていないと伝えるフレーズ。「ただの気のせいだよ、君が思い込んでいるだけだよ」といったニュアンスで使うことができます。
<例文>
A: Kate is always looking at me. Does she like me?
ケイトはいつも僕を見てる。僕のこと好きなのかな?
B: It’s just your imagination. She’s looking at the whiteboard behind you.
ただの気のせいよ。彼女はあなたの後ろのホワイトボードを見ているのよ。

You’re just seeing things. / You’re just hearing things.
こちらのフレーズも「ただの気のせいだよ」という意味。目に見えもしない何かが見えた、聞こえないはずの音や声が聞こえたと主張する相手に使います。「幻でも見たんだよ」「幻聴だよ」といったニュアンスです。
<例文>
A:  Look! There was someone looking in the window!
見て!窓をのぞいている人がいた!
B: Huh? You’re just seeing things. That’s a tree.
え?ただの気のせいだよ。あれは木だよ。

<例文>
A: Did you hear that sound just now?
今の音、聞いた?
B: No, I didn’t hear anything. You’re just hearing things.
いや、何も聞こえなかったよ。ただの気のせいだよ。

 

漫画イラスト: 高篠裕子

ゴロで覚える頻出単語 『attire』

attire

【ゴロ】あ!タイア衣服にリサイクル
【意味】【名】衣服、服装
【例文】
We require specific attire for safety.
私たちは安全のために特定の服装を義務付けています

TOEIC® L&R TEST対策ポイント
attirePart 3〜7の設問や選択肢で出てきます。TOEIC® L&R TESTスコア990点以上を目指すには、ぜひ覚えておきたい単語です。

TOEIC® L&R TESTに登場する「衣服」を意味する単語としては、他にclothingapparelgarmentなどがあります。文脈に合わせて使い分けるようにしましょう。

この中で最も一般的な語がclothingで、服のカテゴリ全般を表す単語としてよく使われます。
apparelはビジネスでよく使われる単語で、「アパレル店」など、特に小売業界で用いることが多いです。
garmentは、スーツやドレスといった「フォーマルな一着の服」を指すことが多く、より専門的な文脈で用いられます。

一方attireは、特定の状況やイベントに適した服装を指すことが多く、主に正装や特別な場の装いに使われます。
名詞表現では、business attire「ビジネスウェア」やcasual attire「カジュアルな服装」、formal attire「正装」、informal attire「略礼装」、proper attire「適切な服装」、relaxed attire「リラックスした服装」などがあり、「場を表す語」と共によく用いられます。

Our company allows relaxed attire.
弊社はリラックスした服装を許可しています。

Please wear proper attire for the meeting.
会議には適切な服装でお越しください。

パーティーの案内状や指示文では、次のように端的な表現が好まれます。

Casual attire is fine.
カジュアルな服装で大丈夫です。

Formal attire required.
正式な服装が必要となります。

attire rules「服装規定」、attire guidelines「服装のガイドライン」、attire policy「服装の方針」などは、ビジネス現場での服装に関する話題でよく登場するフレーズです。

The manager sets the attire policy.
マネージャーが服装の方針を設定します。

We enforce the attire guidelines strictly.
弊社は服装のガイドラインを厳格に実施します。

「服装規定」という意味の表現として、dress codeもあわせて覚えておきましょう。
また、attireが動詞として使われる場合、通例受身形で、「(人が)装う」という意味になります。

イラスト:堀道広

語彙力UP!今日のワンフレーズ #111「aspiring」

ここでは、TOEIC® L&R TESTで頻出の単語・イディオムをピックアップしています。語彙が増えるほど、英語力はアップしていきます。気軽に覚えましょう!

<今日の単語>
aspiring【形容詞】~志望の、意欲的な

<覚えておきたいフレーズ>
an aspiring young artist
意欲的な若手の芸術家

<音声> クリックすると音声が流れます♪

 

 


イラスト:STUDY

ゴロで覚える頻出単語 『bid』

bid

【ゴロ】ビビッと(ど)きたアート作品に入札する
【意味】【名】入札 【動】入札する、値をつける

【例文】
The bid was higher than we expected.
入札額は私たちが予想していたよりも高かったです

TOEIC® L&R TEST対策ポイント
bidPart 37の設問や選択肢で出てきます。TOEIC® L&R TESTスコア860点以上を目指すには、ぜひ覚えておきたい単語です。
入札やオークション、価格交渉、契約に関する話題でよく登場します。

accept a bid「入札を受け入れる」、consider a bid「競売価格を検討する」、enter a bid「入札する」、make a bid「入札する、値をつける」、submit a bid「入札を提出する」、win a bid「落札する」など、さまざまな動詞とセットで使われます。

We made a bid on the new contract.
私たちは新しい契約に入札しました。

The company won the bid for the project.
会社はそのプロジェクトを落札しました。

名詞表現としてはbid price「入札価格」、current bid「現在の入札額」といった用語の他、bids for …で「~への入札」となるため bids for bids for public works「公共事業への入札」やbids for construction「建設計画への入札」なども頻出表現です。

The bid for public works was higher than we expected.
公共事業への入札額は私たちが予想していたよりも高かったです。

Review the bid documents carefully.
入札書類を注意深く見直してください。

bidが動詞として使われる場合、「入札する」「値をつける」という意味になります。

We bid lower than the estimated cost.
弊社は見積もり額よりも低く入札しました。

They bid 10 million dollars for the painting.
彼らはその絵に1000万ドルの値をつけました。

関連語として、名詞のbidding「入札、競り」やbidder「入札者、競売人」もあわせて覚えておきましょう。

イラスト:堀道広

【漫画で学ぶ】日本人が間違いやすい英会話 第102話「一流」

【本日のテーマ】「一流」

今回は、素晴らしい行為や傑出した人物に対する賛辞として使われるフレーズが登場します。さっそく、ポイントをおさらいしてみましょう。

◆日本人が間違えやすいポイント
日本人は友人と映画祭の話題で盛り上がっています。最優秀作品賞をとった日本映画について、外国人女性はThe lead actor’s performance was a class act. と感想を述べました。class という単語を聞いて classroom(教室) を思い浮かべた日本人女性は、I don’t remember any classrooms in that movie.(あの映画には教室は出てこない気がするなあ)と見当違いな返答をしてしまいます。

class という英単語を聞いて「学級、授業」や「教室(= classroom)」を連想する日本人は多いと思いますが、今回のキーフレーズの class act で使われている class は「一流の、優秀な、上品な」という意味の形容詞。class act で「一流のもの、立派な人」という意味になり、称賛に値する優れた成果や行動、品格のある人や組織を指します。

今回のシチュエーションのように俳優やスポーツ選手などのパフォーマンスに対して使われるだけでなく、仕事や学校など日常のあらゆるシーンにおいて、礼儀正しい態度や洗練された振る舞い、またそういった行為をする品位ある人物に対しても使われます。口頭での会話に限らず、ニュース番組や新聞といったメディアなどでも目にする言い回しです。

ではここで、class act を使った会話例をチェックしましょう。

<会話例1>
A: The Rangers lost, but they’re praising the winners.
レンジャーズは負けましたが、勝者を称賛しています。
B: Great sportsmanship! That’s a class act.
素晴らしいスポーツマンシップ!一流の行動ですね。

<会話例2>
A: Nancy and Ken organized a charity event that had a positive impact on the community.
ナンシーとケンは地域社会に良い影響を与えるチャリティーイベントを企画した。
B: They’re a class act.
彼らは立派な人だね。

<会話例2>
A: Did you see how Roberts handled that difficult client?
ロバーツがあの難しいクライアントにどう対処したか見たかい?
B: Yeah. He’s a true class act.
ああ。彼は真の一流だよ。

◆さらに応用TIPS!
class act の類似表現として使うことができる、3つの形容詞を紹介します。後ろに名詞を伴うことで「一流の~、立派な~」という意味になります。

first-rate
人や物事に対して幅広く使用されます。
高いレベルの能力や質の良い商品・サービスなどの素晴らしさを強調できます。

Mark’s leadership and dedication make him a first-rate person to work with.
そのリーダーシップと献身さで、マークは一緒に仕事をするには最高の人材だ。

The hotel provided first-rate service throughout our entire stay.
ホテルは滞在中ずっと一流のサービスを提供してくれた。

prestigious 
名声がある、または世間からの評価が高い組織や団体、活動などに対して使われます。

The Browns are known as a prestigious family in our town.
ブラウン家はこの町の名家として知られている。

She recently published her paper in a prestigious magazine.
彼女は最近、権威ある雑誌に論文を発表した。

top-notch
能力や場所、品質などが「一流の、最高の」という意味ですが、first-rate や prestigious よりも top-notch はカジュアルな言い回しになります。

This company attracts top-notch programmers from across the country.
この会社には、全国から一流のプログラマーが集まってくる。

We had a fantastic meal at a top-notch restaurant.
私たちは一流レストランで素晴らしい食事をした。

 

漫画イラスト: トーマス・オン・デマンド

語彙力UP!今日のワンフレーズ #110「librarian」

ここでは、TOEIC® L&R TESTで頻出の単語・イディオムをピックアップしています。語彙が増えるほど、英語力はアップしていきます。気軽に覚えましょう!

<今日の単語>
librarian【名詞】図書館員、司書

<覚えておきたいフレーズ>
work as a librarian
図書館員として働く

<音声> クリックすると音声が流れます♪

 


イラスト:STUDY

ゴロで覚える頻出単語 『array』

array

【ゴロ】ずらりと並んだアレイ、今日も筋トレ頑張るぞ!
【意味】【名】配列、ずらりと並んだ物 【動】~を配列する

【例文】
The menu features an array of delicious dishes.
そのメニューにはおいしい料理がずらりと並んでいます

TOEIC® L&R TEST対策ポイント
arrayPart 1〜7の設問や選択肢で出てきます。TOEIC® L&R TESTスコア860点以上を目指すには、ぜひ覚えておきたい単語です。

ちなみに、イラストに描かれている「鉄アレイ」は俗に言う「ダンベル」のこと。日本語から直訳してiron arrayと言っても通じません。正しくはdumbbellですから覚えておきましょう。

名詞のarrayには「配列、ずらりと並んだ物」という意味があることから、an array of 〜で「ずらりと並んだ〜」です。
Part 1の写真描写問題では、特定の物がずらりと並んでいるシーンに、このフレーズを使います。

an array of books「ずらりと並んだ本」、an array of chairs「ずらりと並んだ椅子」、an array of merchandise「ずらりと並んだ商品」など、ofのあとには通常、複数形の名詞か不可算名詞が続きますが、an array of 〜と、冠詞はanになります。

There is an array of colorful flowers in the garden.
その庭には色とりどりの花がずらりと並んでいます。

一方、商品やもの以外に用いる場合、「さまざまな〜」「数々の〜」というニュアンスになります。

an array of activities「さまざまなアクティビティ」、an array of options「さまざまな選択肢」、an array of services「さまざまなサービス」など、数多くの物事に対して使うことが可能です。

The company offers an array of services.
その企業はさまざまなサービスを提供しています。

We were presented with an array of options.
私たちはさまざまな選択肢を提示されました。

また、a vast array of 〜「多岐にわたる〜」やan impressive array of 〜「数々の印象的な〜」、a broad array of 〜「広範囲の~」など、形容詞とともに用いることもあります。

The report included an array of statistical data.
その報告書にはさまざまな統計データが含まれていました。

The hotel provides an array of amenities for guests.
そのホテルは宿泊客にさまざまな設備を提供しています。

なお、arrayを動詞で用いる場合は「~を配列する、~をずらり並べる」という意味になります。

The chairs were arrayed in a group for the conference.
会議のために椅子がずらりと並べられました。

類語表現として、「一連の~」「数々の〜」を表す、a series of a group of a set of などもあわせて覚えておきましょう。

イラスト:堀道広

【漫画で学ぶ】日本人が間違いやすい英会話 第101話「ネタバレ」

【本日のテーマ】「ネタバレ」

映画やドラマ、小説といった作品のストーリー展開や結末を、まだ知らない相手に伝えてしまう「ネタバレ」。英語ではどのように表現するのでしょうか。さっそくポイントをおさらいしてみましょう。

◆日本人が間違えやすいポイント
読書をしている外国人の友人が読んでいるのは、話題のミステリー小説。すでにその本を読み終えていた日本人が悪気なく The killer is someone you don’t expect. と言うと、外国人女性は耳をふさぎながら Wait! Don’t spoil the story. と制します。

日本人は spoil に「(子どもなどを)甘やかす」「(食べ物などを)腐らせる」という意味があるのは知っていましたが、なぜこのシチュエーションで外国人女性がそのような発言をしたのか不思議に思った様子です。

動詞 spoil のコアな意味は「(物事を)台無しにする、だめにする、役に立たなくする」。悪い影響を受けて、本来の良い状態を損なうイメージを持つ単語です。「甘やかす(➝結果、その人をだめにする)」「腐らせる(➝結果、その食べ物を味わえなくなる)」ととらえると、そのニュアンスを理解しやすくなるのではないでしょうか。

小説や映画などのストーリーのあらすじや結末、スポーツの試合展開や結果といった重要な情報が意図せず露見してしまうこと(=ネタバレをする)も、人の楽しみを「台無しにする」と考えれば、意味がとらえやすくなります。

spoil(ネタバレをする)の使い方を会話例で確認しましょう。

<会話例1>
A: I made her angry by showing her a review that revealed the ending of the last episode.
最終話の結末がわかるレビューを見せて彼女を怒らせちゃった。
B: Oh no. You shouldn’t spoil it for her.
あーあ。彼女にドラマのネタをバラしてはだめだよ。

<会話例2>
A: Is it okay to talk about the movie I watched last week?
先週見た映画の話をしてもいい?
B: Don’t spoil it for me. I’m going to watch it tomorrow.
ネタバレはやめて!明日見る予定なの。

<会話例3>
A: I stayed up late watching sports channels last night.
きのうの夜は遅くまでスポーツチャンネルを見ていたよ。
B: Wait! Don’t spoil the game!
待って!試合結果をバラさないで!

spoil というワードがぱっと出てこないときは、tell や reveal といったほかの動詞を使って言い換えてOK。同じようなニュアンスを伝えることができます。

You shouldn’t tell her what happens in the drama.(ドラマの中で何が起こるか言ったらだめだよ)
Don’t reveal the details to me.(詳細を明かさないで)
Don’t tell me the game score!(試合のスコアを言わないで!)

◆さらに応用TIPS!
spoil は動詞ですが、「ネタバレ(台無しにするもの)」「ネタバレをする人(台無しにする人)」という名詞として使われるのが spoiler という単語。楽しみを奪うものや人を指します。応用編として、spoiler使ったネタバレがある(またはその可能性がある)ことを伝える表現を紹介しましょう。

Spoiler alert / Spoiler warning:ネタバレ注意
*SNSやWEB上の記事、動画などでもよく目にする表現。
映画や本などの結末が明かされれるような内容がある場合、タイトルや記事に
Spoiler alert! Do not read the following if you haven’t seen ….
「ネタバレ注意!~をまだ見ていない場合はこれ以降は読まないでください」
と書くことがあります。これはストーリーのオチを知りたくない人に忠告する文章です。

No spoilers (please)!: ネタバレ禁止!
*話し相手に「ネタバレしないでね!」と注意するカジュアルな表現です。

This post includes massive spoilers from Season 5 of …
この投稿には~のシーズン5の大量のネタバレを含んでいます。

This article may contain a spoiler.
この記事にはネタバレを含んでいる可能性があります。

漫画イラスト: 高篠裕子

 

漫画イラスト: 高篠裕子

語彙力UP!今日のワンフレーズ #109「leisurely」

ここでは、TOEIC® L&R TESTで頻出の単語・イディオムをピックアップしています。語彙が増えるほど、英語力はアップしていきます。気軽に覚えましょう!

<今日の単語>
leisurely【形容詞】のんびりとした

<覚えておきたいフレーズ>
walk at a leisurely pace
のんびりとした歩調で歩く

<音声> クリックすると音声が流れます♪

 


イラスト:STUDY

【漫画で学ぶ】日本人が間違いやすい英会話 第100話「要するに」

【本日のテーマ】「要するに」

今回は、要点をまとめて簡潔に言い表すフレーズが登場します。さっそく、ポイントをおさらいしてみましょう。

◆日本人が間違えやすいポイント
今期の輸入計画を説明する外国人社員らに対し、日本人男性が What are the reasons for the increases?(増加の理由は?)とたずねました。すると返ってきたのは In a nutshell, people are becoming more health-conscious. という返答。

nutshell を文字通り「ナッツの殻」ととらえた日本人は、今後は殻がついた状態でナッツ類を輸入するのかと誤解し、それに伴って輸送形態も変更になるのか?と疑問を投げかけました。

確かに nutshell は「ナッツの殻」を指します。In a nutshell を直訳すると「ナッツの殻の中に」となりますが、今回の場合は「要するに、簡潔に言うと、一言で言えば」という意味のフレーズとして使われています。これは put it in a nutshell を短くした言い方で、会話では put in は省略されるのが一般的。ナッツの殻の中に収まるほど小さく(=少ない言葉で)まとめるといった比喩的な言い回しです。

In a nutshell は、トピックの趣旨や会話の要点をかいつまんで説明したり、意見やアイデアを端的に伝える際に用いられます。自分が聞き手の場合は、相手が In a nutshell, … と前置きしたあとには重要な情報や要約が続くことが予測できるため、英語での会議や商談の機会があるビジネスパーソンはぜひ押さえておきたいフレーズです。

会話例で使い方を確認しましょう。

<会話例1>
A: Do you know why the new product launch was delayed?
なぜ新製品の発売が遅れたか知ってる?
B: In a nutshell, our president doesn’t think it’s ready.
要するに、社長はまだ準備ができていないと考えているんだよ。

<会話例2>
A: Could you explain the situation in a nutshell?
状況を手短に説明してもらえる?
B: Sure. There seems to be a misunderstanding between the departments.
はい。部署間で誤解があるようです。

ビジネスシーンだけでなく、日常会話でも使うことが可能です。

<会話例3>
A: How was your trip to Europe?
ヨーロッパ旅行はどうだった?
B: In a nutshell, it was amazing! Everything exceeded my expectations.
一言で言うと、すばらしかった!すべてが期待以上だったわ。

<会話例4>
A: What did the article say in a nutshell?
要するにその記事には何が書いてあったの?
B: It highlighted the importance of renewable energy sources.
再生可能エネルギー源の重要性が強調されていたよ。

また、長く複雑な話をするのが面倒で詳細を省きたいといったときにも使える便利な表現です。

<会話例5>
A: Why did you quit your job?
どうして仕事を辞めたの?
B: It’s a long story, but in a nutshell, I found something new I wanted to do.
話せば長くなるんだけど、早い話がやりたいことを見つけたんだ。

ちなみに、nutshell(ナッツの殻)、eggshell(卵の殻)、seashell(海の貝殻)という単語からもわかるように、shell は「殻、貝殻」という意味。この shell を使った表現に shell company があり、登記はされているものの事業活動の経営実態がない「ペーパーカンパニー、ダミー会社」のことを指します。ビジネスの場や時事ニュースなどでも耳にするので、あわせて覚えておきましょう。

◆さらに応用TIPS!
in a nutshell のように、話の要点を簡潔に述べる際、文頭に置いて使える「前置きの表現」をご紹介します。

in summary:要約すると、手短に言えば
In summary, the results were better than expected.
まとめると、結果は予想以上のものだった。

in short:要するに、端的に言うと
In short, we need to increase our marketing efforts to boost sales.
要するに、売り上げを伸ばすためにはマーケティング活動を強化する必要がある。

in brief:手短に言うと、簡単に言うと
In brief, efficiency is key to our success.
手短に言うと、効率性こそが成功の鍵だ。

in a word:一言で言えば
In a word, he made the wrong decision.
一言で言えば、彼は間違った決断を下した。

to sum up:要約すると、まとめると
To sum up, the company’s financial situation is stable.
まとめると、会社の財務状況は安定している。

The point is …:要点は、要するに
The point is, close communication is important for improving teamwork.
要は、チームワークの向上には密なコミュニケーションが大切だ

(To make a) Long story short …:かいつまんで言えば、早い話が
Long story short, we need to prioritize customer satisfaction above all.
かいつまんで言うと、私たちは何よりも顧客満足を優先しなければならない。

 

漫画イラスト: トーマス・オン・デマンド