TOEIC® L&R TESTの勉強中に直面する、皆様からのあらゆる疑問やお悩みを「スタディサプリENGLISH TOEIC® L&R TEST対策コース」の人気講師でTOEIC® L&R TEST990点満点を持つ関正生先生が解決します!
本日のお悩み
2カ月間でスコアをできるだけアップさせたいと思っています。短期間でスコアアップを狙う際に重点的に学習するとよいPartはありますか? もしくは後回しにしてもよいPartはあるでしょうか?
(女性 30代前半 会社員 TOEIC® L&R TEST 680点)
関先生からのアドバイス
Part3、4、5、7対策に力を入れれば、ほかのPartにもある程度対応できます
◆まずは学習量を確保。2カ月で半年分の学習をする覚悟を持って
取り組むPartを取捨選択する前に、大前提として絶対的な学習量を確保することを考えましょう。
2カ月でできる量だけ学習するのではなく、ほかの人が半年かけて学習する量を2カ月でこなすという意識を持ってください。想定している量の3倍くらいは学習しなければいけないという覚悟が必要です。
◆Part7は長文リスニング対策や体力をつける意味でも重要
そのうえで、重点的に学習したほうがよいPartですが、学習者それぞれの実力にもよるため、一概にはいえないのが実際のところです。質問者の方は680点ということですが、スコアだけでは判断できないところもあります。
強いていうのであれば、Part3、4、5、7対策を優先するのがよいでしょう。
まず、Part5対策は文法学習として外せません。あとの3つについては、いわば「大は小を兼ねる」という考え方です。例えば、長文のリスニングであるPart3、4の対策は、短文のリスニングであるPart1、2の対策を含みますし、長文読解のPart7対策は長文穴埋めのPart6の対策にもなります。
この考え方でさらに優先順位をつけるのであれば、Part7から重点的に取り組むのがよいと思います。長文リスニングの土台となる長文読解力を強化することで、Part3、4のスコアも伸びる可能性が高いためです。加えて、長文を読む中で集中力や体力もつきます。
逆にいえば、例えばPart1や2ばかりを一生懸命対策していても、Part3や4には対応できるようになりません。世間では「Part2から取り組むといい」とよくいわれていますが、僕は賛同できかねます。Part2は一問一答形式でとっつきやすいですし、次々に問題を解く中で学習している実感を持ちやすい面があるのかもしれません。また、出題パターンが決まっているため、1~2日対策すれば確かにスコアは伸びます。これに対して、Part3、4は、一朝一夕にはスコアは上がりませんから、結果が出やすいPart2に飛びつきたくなることもあるでしょう。ただ、スコアが伸びていても本質的な英語力が身についているとはいえず、付け焼き刃になります。
理想としては、Part5から取り組んで文法力をしっかり身につけておきたいところですが、2カ月間では多くの文法事項を押さえるのは厳しいかもしれません。実質的な英語力をつけたいのであれば、やはりある程度、長期スパンで学習計画を立てることが必要です。