【漫画で学ぶ】日本人が間違いやすい英会話 第115話「飛ぶように売れる」

【本日のテーマ】「飛ぶように売れる」

今回は、面白いほど速く、かつ大量に商品が購入される様子を「ある食べ物」を使って表現するイディオムが登場します。さっそく、ポイントをおさらいしてみましょう。

◆日本人が間違えやすいポイント
クレープを販売しているキッチンカーの前に親子連れがやってきました。おすすめのメニューを尋ねると、スタッフは Our strawberry crepes sell like hotcakes! と一言。これを聞いた父親の日本人は、苺クレープとホットケーキのどちらが売れているのかがわからなかったようです。

sell like hotcakes は「飛ぶように売れる、どんどん売れる」という意味で、商品が非常に速いペースで大量に売れることを表すイディオムです。直訳すると「ホットケーキのように売れる」というこのフレーズの由来は諸説ありますが、19世紀のアメリカでは手軽に作れるホットケーキはお祭りや集まりの場などで多くの人に好まれ、アツアツの焼きたてがあっという間に売れてしまったそう。その売れ行きの速さが比喩的に使われるようになったと言われています。大人気の商品などが短時間で売れていく様子を表すのにぴったりの言い回しです。

sell like hotcakes の使い方を例文で確認しましょう。

<例文集>
The new smartphone model is selling like hotcakes.
スマホの新機種が飛ぶように売れている。

ABC bakery’s fresh bread sells like hotcakes every morning.
ABCベーカリーの焼きたてのパンは毎朝飛ぶように売れる。

His handmade bracelets sold like hotcakes at the market.
彼の手作りのブレスレットはマーケットで飛ぶように売れた。

After the sale started, the famous designer’s clothes sold like hotcakes.
セール開始後、有名デザイナーの服は飛ぶように売れた。

The group’s concert tickets sold like hotcakes, leaving many fans disappointed because the tickets quickly sold out.
グループのコンサートチケットは飛ぶように売れ、すぐ完売したため多くのファンをがっかりさせた。

動詞 sell を go に置き換えた go like hotcakes も同様の意味で使われています。

<例文集>
The new game is going like hotcakes.
新しいゲームは飛ぶように売れている。

Ice cream goes like hotcakes on hot days.
暑い日にはアイスクリームが飛ぶように売れる。

The limited edition sneakers went like hotcakes online.
限定版のスニーカーはネットで飛ぶように売れた。

During the art show, her paintings went like hotcakes.
美術展の間、彼女の絵は飛ぶように売れた。

The writer’s new book has been going like hotcakes. It broke sales records in its first week.
その作家の新刊は飛ぶように売れている。初週の売り上げ記録を塗り替えた。

ここで豆知識。
 sell/go like hotcakes というフレーズでも使われているように、hotcake という単語は英語圏でも存在しますが、日本語で言うホットケーキは、英語では pancake と呼ぶのが一般的。地域やお店のメニューの表現によっては hotcake が使われることもありますが、アメリカでは pancake と hotcake に大きな違いはありません。pancake の pan は「フライパン、平たい鍋」を指します。

◆さらに応用TIPS!
sell like hotcakes のように「非常に速いスピードで売れる」「売れ行きが非常に良い」様子を表す類似表現をご紹介します。

fly off the shelves
→「(商品が)棚から飛んでいく」という直訳から「飛ぶように売れる」という意味に。
<例文>
After the holiday season began, the decorations started to fly off the shelves.
ホリデーシーズンが始まると、飾り付けが飛ぶように売れ始めた。

move quickly
→move には「(商品が)動く、売れる」という意味もあり、急速に売れる様子を表すことができます。
<例文>
XYZ’s 505 camera series always moves very quickly when a new model is released.
XYZ社の505カメラシリーズは、新しいモデルが発売されるといつもすごい勢いで売れていく。

sell fast
→「速く、急速に」という意味のfast を伴い、「(商品が)すぐに売れてしまう」というイディオムとして使われています。
<例文>
During the summer sale, the swimsuits sold fast as the temperature rose.
サマーセールでは、気温の上昇とともに水着がすぐに売れてしまった。

sell like wildfire
wildfire は「山火事、野火」という意味。「山火事のように売れる」「(商品が)どんどん売れる」という意味に。炎が急速に燃え広がるように、商品の需要が広く拡散し、売れ行きが好調な様子を表します
<例文>
The new restaurant’s special dish is selling like wildfire, resulting in long lines every night.
新しいレストランの特別料理は飛ぶように売れ、毎晩長蛇の列ができている

漫画イラスト: トーマス・オン・デマンド

語彙力UP!今日のワンフレーズ #123「paver」

ここでは、TOEIC® L&R TESTで頻出の単語・イディオムをピックアップしています。語彙が増えるほど、英語力はアップしていきます。気軽に覚えましょう!

<今日の単語>
paver【名詞】敷石

<覚えておきたいフレーズ>
build a patio with brick pavers
れんがの敷石で中庭を造る

<音声> クリックすると音声が流れます♪

 

 


イラスト:STUDY

ゴロで覚える頻出単語 『mandatory』

mandatory

【ゴロ】ハロウィンで必須!100万で鶏を買う!
【意味】【形】義務の、必須の
【例文】

Attendance at the safety briefing is mandatory.
安全説明への出席は義務です

TOEIC® L&R TEST対策ポイント
mandatoryPart 3〜7の設問や選択肢で出てきます。TOEIC® L&R TESTスコア990点を目指すには、ぜひ覚えておきたい単語です。

mandatory事務的かつ強制的なニュアンスがあり、法令、または規則による義務や必須事項を伝える際に使われます。
mandatory clause「(契約書の)必須条項」やmandatory injunction「強制命令」、mandatory questionnaire「必須調査票」、mandatory reporting「報告義務」、mandatory requirement「必須条件」など、さまざまなビジネス用語で用いられます。

Completion of mandatory documents is necessary.
必須書類の記入が必要です。

Mandatory attendance is required for all employees.
全従業員に出席が義務付けられています。

Wearing a mandatory uniform is part of the policy.
制服着用が義務付けられています。

Mandatory training sessions begin next Monday.
義務的な研修は来週月曜日に始まります。

… is/are mandatory「…は必須[義務]です」という言い回しは、指示文や伝達事項でよく登場します。

Completion of this form is mandatory.
この用紙の記入は必須です。

Wearing safety helmets is mandatory here.
ここでは安全ヘルメットの着用が義務です。

動詞を続ける場合は、It’s mandatory to …「…することは必須[義務]です」を使いましょう。

It’s mandatory to submit the report today.
今日、報告書を提出することが必須です。

It’s mandatory to complete the form before registration.
登録前にフォームの記入が必須です。

動詞のmandate「~に命令する」も、TOEIC® L&R TESTには登場します。あわせて覚えておきましょう。

 

イラスト:堀道広

【漫画で学ぶ】日本人が間違いやすい英会話 第114話「めったにない」

【本日のテーマ】「めったにない」

今回は、非常に稀にしか起こらないことを表すフレーズが登場します。さっそく、ポイントをおさらいしてみましょう。

◆日本人が間違えやすいポイント
旅行でアメリカにやってきた日本人を、外国人の友人が空港で出迎えています。アメリカでハリケーンが発生したことを心配する日本人に対し、友人は In this area, hurricanes happen only once in a blue moon. と返答。フレーズの意味がわからなかった日本人は、この地域では青い月を見ることができるのかと誤解してしまいます。

once in a blue moon は直訳すると「青い月に一度」ですが、実は「めったに~ない、ごくたまに」という意味のイディオム。ごく稀にしか起こらない珍しい出来事に対して使われます。
「blue moon は一カ月の間に見られる二度目の満月を指し、普通、満月はひと月で一度しか見られず、ひと月で二度の満月が見られる現象は数年に一度だけである」「空中のこまかいちりによってまれに月が青く見える」など、由来は諸説ありますが、blue moon がめったに見ることのできないものの例えとして用いられている表現です。また、Hurricanes happen only once in a blue moon. のように「(ただ)~だけ、~しか(ない)」という限定的な意味を持つ only を伴うことで、起こる頻度が非常に低いことをより強調しています

キーフレーズの使い方を会話例で確認しましょう。

<会話例1>
A: How often do you go out to eat?
どのくらいの頻度で外食するの?
B: Um, once in a blue moon. I enjoy cooking at home.
うーん、滅多に行かないよ。家で料理をするのが好きなんだ。

<会話例2>
A: We saw the aurora yesterday!
昨日オーロラを見たのよ!
B: You guys are lucky! Days with such perfect weather conditions happen only once in a blue moon.
君たちは幸運だよ!これほど完璧な気象条件に恵まれる日は、めったにないんだ。

<会話例3>
A: Winning the lottery happens only once in a blue moon.
宝くじに当たるのはめったにないことよ。
B: I know, but I’m buying a dream.
わかってるけど、僕は夢を買ってるんだ。

<会話例4>
A: Do you see your parents a lot?
ご両親にはよく会うの?
B: Not really. My parents live in South Africa, so I only see them once in a blue moon.
そうでもないわ。両親は南アフリカに住んでいるから、めったに会えないの。

知っておきたい英語表現
Hurricanes happen only once in a blue moon in this area. の言い換え表現には
Hurricanes are extremely rare in this area.
Hurricanes rarely/seldom happen in this area.
Hurricanes don’t happen very often in this area.
などがあります。いずれも、めったにないことや頻度が極めて低いことを表すニュアンスが表現できます。

なお、漫画の中に登場した blue moon はひと月に二度目の特別な満月を指し、日常的に「満月」を表す言葉としては使われていません。おもに、非常に稀なことを表す際 once in a blue moon という慣用句として用いられるという点を押さえておきましょう。

通常の「満月」にあたる一般的な英語表現は full moon です。

日常会話において「満月」を表す際は

It was so bright outside because of the full moon.
満月のおかげで外はとても明るかった。

The beach looks beautiful when there’s a full moon.
満月の時、ビーチは美しく見える。

のように表現します。

◆さらに応用TIPS!
moonを使ったその他の表現をご紹介します。

ask for the moon / cry for the moon:得られないものを欲しがる、不可能なことを望む
→ask for… / cry for … は「~を求める」。月を欲しがっても手に入れることは不可能なことから、無理難題を要求したり、無いものねだりをするといったニュアンスに。
<例文>
She always asks for the moon when it comes to her birthday wishes.
彼女は誕生日の願い事になるといつも無いものねだりをする

promise (someone) the moon:(人に)出来もしない約束をする、果たせそうにない約束をする
→「月を(あげると)約束する」という直訳から、実現の見通しがない大げさな約束をするという意味になります。
<例文>
Politicians promised the moon during the campaign, but now we see no changes.
政治家たちは選挙運動中に大げさな約束をしたが、今では何の変化も見られない。

shoot for the moon:最高峰を目指す、高望みする
shoot for … は「~を目指す、~に向かって努力する」。高い目標を掲げ、あえて困難に挑戦するという前向きな意味で使われることが多いですが、シチュエーションや文脈によっては実現困難な無駄な努力をするという否定的ニュアンスで使われる場合もあります。
<例文>
The coach encouraged the team to shoot for the moon this season.
監督は、今シーズンは最高峰を目指すようチームを激励した。

漫画イラスト: トーマス・オン・デマンド

語彙力UP!今日のワンフレーズ #122「entrant」

ここでは、TOEIC® L&R TESTで頻出の単語・イディオムをピックアップしています。語彙が増えるほど、英語力はアップしていきます。気軽に覚えましょう!

<今日の単語>
entrant【名詞】参加者

<覚えておきたいフレーズ>
entrants in the contest
コンテストの参加者

<音声> クリックすると音声が流れます♪

 


イラスト:STUDY

ゴロで覚える頻出単語 『superb』

superb

【ゴロ】スーパー、ブラボー!素晴らしいトリック!
【意味】【形】素晴らしい、見事な
【例文】
Her presentation was absolutely superb.
彼女のプレゼンテーションは本当に素晴らしかったです

TOEIC® L&R TEST対策ポイント
superbPart 3〜7の設問や選択肢で出てきます。TOEIC® L&R TESTスコア860点以上を目指すには、ぜひ覚えておきたい単語です。

superbは「素晴らしい、見事な」など、品質やパフォーマンスが非常に優れている場合に使われ、ビジネスなどのフォーマルな文脈でもよく使われます。

同じような意味を持つ形容詞にsuperがありますが、superはsuperbよりカジュアルな文脈で使われることが多く、さまざまなものを評価する際に使うことが可能です。くだけた会話で使うならsuperを、フォーマルな会話で品質が高いことを強調するときはsuperbを使うといいでしょう。

〈主語+be動詞+superb〉の形で使われることが多く、品質の高さと、それに対する驚きも表現できます。

The view from the balcony is superb.
バルコニーからの眺めは素晴らしいです。

The hotel’s service was superb.
ホテルのサービスは素晴らしかったです。

一方、superb quality「素晴らしい品質」、superb customer service「素晴らしい顧客サービス」、superb dinner「豪華なディナー」など、具体的な何か(=名詞)についてほめる際は、superbを名詞の前に置いて使います。

This brand is famous for its superb quality.
このブランドは素晴らしい品質で有名です。

This building is known for its superb modern design.
このビルは、見事な現代的デザインで知られています。

superbには「他を圧倒するほど(素晴らしい)」というニュアンスがあり、absolutely superb「本当に素晴らしい」、simply superb「実に素晴らしい」など、副詞と共に用いると最上級のほめ言葉となります。

His performance was absolutely superb.
彼の演技は本当に素晴らしかったです。

Their teamwork was simply superb.
彼らのチームワークは実に素晴らしかったです。

似たスペルの単語にsuburb「郊外」がありますが、発音はまったく異なります。
superbは第2音節にアクセントがあるのに対し、suburbは第1音節にアクセントがあるという発音の違いがあります。

あわせて副詞のsuperbly「素晴らしく、見事に」も覚えておきましょう。

イラスト:堀道広

【漫画で学ぶ】日本人が間違いやすい英会話 第113話「細心の注意を払う」

【本日のテーマ】「細心の注意を払う」

今回は、相手に気を使いながら慎重にふるまう様子を表すフレーズです。さっそく、ポイントをおさらいしてみましょう。

◆日本人が間違えやすいポイント
カフェでの談笑シーン。交際相手の家族と食事に行ったときの話題になった際、外国人男性は I wanted them to like me, so I was walking on eggshells the whole time. と言いました。「eggshell = 卵の殻」と知っていた日本人は、卵の殻の上を歩く外国人男性を想像しますが、意味がよくわからないため Sorry? Where did you walk? と聞き返しました。

walk on eggshells の直訳は「卵の殻の上を歩く」ですが、実は「(言動に)細心の注意を払う、(ミスをしたり、誰かを怒らせたりしないように)慎重に行動する」という意味のイディオムとして使われています。卵の殻の上を歩くという比喩的な表現から、「殻を割らないよう配慮しながら歩く→非常に注意深く、慎重にふるまう」とイメージすると意味をとらえやすいでしょう。

日本人の質問に対し、外国人女性が He said he was really careful. と説明したように、I was walking on eggshells. は I was really careful. や I was being extra careful. などに言い換えることができます。

会話例で使い方を確認しましょう。

<会話例1>
A: How was your weekend with your family?
家族との週末はどうだった?
B: It was fun, but I was walking on eggshells around my dad.
楽しかったけど、父には気を遣ってばかりだったよ。

<会話例2>
A: Did you ask the teacher about the homework?
宿題のこと、先生に聞いた?
B: Yeah, but I was walking on eggshells because she seemed annoyed about something.
うん、でも先生が何かにいら立っているみたいだったから細心の注意を払っていたよ。

<会話例3>
A: During the meeting, I was walking on eggshells to avoid getting in a fight with Sam.
会議中、サムとケンカにならないよう慎重にふるまっていたわ。
B: Sounds tough.  Sam gets angry really easily.
大変だったね。サムは本当にすぐ怒るよね。


◆さらに応用
TIPS!
「細心の注意を払う」という意味の英語表現は他にもたくさんあります。ご紹介ていきましょう。

exercise extreme caution
→exercise caution は「注意を払う」、extreme は「極度の、非常な」。危険がある場合やリスクが高い状況で使われるイディオムです。
<例文>
When using power tools, you have to exercise extreme caution.
電動工具を使用する際は、細心の注意を払う必要がある。

give one’s full attention
→attention は「注意」。特定の対象や事柄に対して全力で集中する、注意を向けるというニュアンスです。
<例文>
Please give your full attention to the speaker.
講演者に全力で耳を傾けてください。

pay close attention
→ひとつ前の give  attention と同様、pay attention も「注意を払う」という意味。close は「綿密な、徹底的な」。詳細に目を向け、注意深く観察することを示します。
<例文>
Pay close attention to the details in this document.
この文書の細部に細心の注意を払ってください。

take great care
→モノや状況など、幅広い対象に対して慎重に配慮するべき状況で使います。
<例文>
You have to take great care when handling fragile items.
壊れやすいモノを扱うときは、細心の注意を払わないと。

漫画イラスト: トーマス・オン・デマンド

【漫画で学ぶ】日本人が間違いやすい英会話 第112話「喉まで出かかっている」

【本日のテーマ】「喉まで出かかっている」

今回は、何かを思い出せそうで思い出せない時に使う英語表現が登場します。さっそく、ポイントをおさらいしてみましょう。

◆日本人が間違えやすいポイント
大学の同窓会で久しぶりに再会した友人同士が会話を楽しんでいる場面。ひとりが、少し離れた場所にいる男性を指差して、彼は誰だっけ?顔を覚えているのに名前が思い出せないと言うと、それに対してAh, his name is… it’s on the tip of my tongue… と別の友人が返答します。これを聞いた日本人は、「on the tip …」 を「オンザティップ」という名前だと勘違いし、That’s quite a unique name!(すごいユニークな名前だね!)とかみあわない返事をしてしまいます。

会話をしているとき、「え~と何だったっけ…喉まで出てきてるのに…」「ほら、あれあれ、ここまで出かかっているんだけど…」と、言おうとしている名前や言葉などがぱっと思い出せないことがありますよね。今回のフレーズon the tip of one’s tongue は、そんなシチュエーションで使うのにぴったりの表現。

on the tip of one’s tongue は、直訳すると「舌先で」ですが、「(思い出そうとしている言葉などが)喉まで出かかって、口先から出かかって」という意味のイディオムとして使われています。

It’s on the tip of my tongue. は「それは私の舌先にある」という直訳になりますが、「喉まで出かかっている(けど思い出せない)、口から出かかっている(のに出てこない)」という意味になります。日本語では「喉」まで出かかると表現するのに対し、英語は「舌(tongue)」を使って表現するのがおもしろいですね。名前や言葉が思い出せそうなのにすっと出てこないもどかしさを伝える言い回しとして、日常会話でよく使われます。

会話例で使い方を確認しましょう。

<会話例1>
A: What was the name of that restaurant our parents loved?
両親が好きだったあのレストランの名前、何だったっけ?
B: It’s on the tip of my tongue, but I can’t think of it right now.
喉まで出かかっているんだけど、今思いつかないな。
A: Hmm, it was something like “The Golden…”
うーん、「ザ・ゴールデン…」みたいな感じだったわ。

<会話例2>
A: Who painted this?
これを描いたのは誰?
B: Ah, his name is on the tip of my tongue. I’ll look it up.
あ~、名前が喉まで出かかっているんだけど。調べてみるよ。
A: He’s known for using a lot of blue tones.
青い色をたくさん使うことで知られている画家なんだ。

<会話例3>
A: What’s the name of the actor in this beer commercial? Oh, it’s on the tip of my tongue!
このビールのCMに出ている俳優の名前は何だっけ?ああ、ここまで出かかっているのに!
B: Haha. You asked me that before. Do you want a hint?
ははは。以前も僕に聞いたよ。ヒントが欲しい?
A: Yes, please! I really can’t remember his name.
ええ、お願い!本当に彼の名前が思い出せないわ。

It’s on the tip of my tongue. のように「思い出せそうで思い出せない」ことを伝えるフレーズとして、
I should know this.(これは知っているはずなんだけど)
Let me think.(ちょっと考えさせて)
I know I know this.(確かにこれは知っているんだ)
I wish I could remember.(思い出せたらいいのに)
などもぜひ覚えておきましょう。

◆さらに応用TIPS!
今回のキーフレーズに登場した tongue には「舌」のほかに「言葉」「言葉遣い」「言語」といった意味もあります。tongueを使ったさまざまな英語表現をご紹介します。

●have a sharp tongue:毒舌である、ずばずばモノを言う
<例文>
Although she has a sharp tongue, she means well.
彼女は毒舌だけど、悪気はないんだ。
*sharp tongueは「鋭い舌」という直訳から「毒舌、辛辣な物言い」という意味に。

●watch one’s tongue:言葉に気を付ける
<例文>
That sounded rude. You’d better watch your tongue in meetings.
それは失礼に聞こえたよ。会議では言葉に気を付けたほうがいい。
*watchは「注意する、気を付ける」。

mother tongue:母語
<例文>
English is not my mother tongue.
英語は私の母語ではない。
*mother tongue(母語)は、生まれてから自然に身に付き、最初に習得した言語のこと。似た表現のnative tongue(母国語)は、自分の国で公的に採用されている言語を指します。

tongue-tied:口ごもった、モノをすらすら言えない
<例文>
Whenever he tries to speak in public, he gets tongue-tied.
彼は人前で話そうとすると、いつも言葉に詰まる。
*-tiedは「縛られた、結びつけられた」という意味を持つ接尾辞。tongue-tied は「舌が縛られた」状態を比喩的に表現しており、そこから緊張感や恥ずかしさ、恐怖などが原因で舌が自由に動かない→思うように口が利けない、うまく話せないことを意味します。

●Cat got your tongue?:どうして黙っているの?
<例文>
You’ve been so quiet. Cat got your tongue?
ずいぶん静かね。どうして黙っているの?
*「猫があなたの舌を持って行ったの?(Has the cat got your tongue?)」という直訳から、何も話さない相手に「どうして黙っているの?」とたずねる決まり文句。日常会話では Cat got your tongue? のように Has the を短縮した形で使われることが一般的です。

●slip of the tongue:失言、言い間違い
<例文>
At the presentation, I accidentally mentioned the wrong company name. It was a slip of the tongue.
プレゼンで、うっかり間違った会社名を口にしてしまったよ。失言だった。
*slip には「滑ること」のほかに「誤り、間違い」という意味があります。

 

漫画イラスト: 高篠裕子

語彙力UP!今日のワンフレーズ #121「plaque」

ここでは、TOEIC® L&R TESTで頻出の単語・イディオムをピックアップしています。語彙が増えるほど、英語力はアップしていきます。気軽に覚えましょう!

<今日の単語>
plaque【名詞】表彰盾

<覚えておきたいフレーズ>
display a plaque on a wall
表彰盾を壁に飾る

<音声> クリックすると音声が流れます♪

 

 


イラスト:STUDY

語彙力UP!今日のワンフレーズ #120「spectacular」

ここでは、TOEIC® L&R TESTで頻出の単語・イディオムをピックアップしています。語彙が増えるほど、英語力はアップしていきます。気軽に覚えましょう!

<今日の単語>
spectacular【形容詞】壮観な

<覚えておきたいフレーズ>
a spectacular view
壮大な景色

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イラスト:STUDY