【漫画で学ぶ】日本人が間違いやすい英会話 第90話「まったくその通り」 

【本日のテーマ】「まったくその通り」

今回は、相手の発言や意見に強く共感していることを表すフレーズが登場します。さっそくポイントをおさらいしてみましょう。

◆日本人が間違えやすいポイント
日本人は友人と一緒に音楽フェスを訪れています。ライブを見たあとに It was one of the best live performances I’ve ever seen.(今まで見た中で最高のライブの一つだったわ)と感想を伝えると、外国人の友人が You can say that again.と言いました。このフレーズを直訳の意味でとらえ「もう一度それを言ってもいいよ」と言われたと誤解した日本人は、It was one of the best live performances…(最高のライブの一つ)と同じ発言を繰り返してしまいます。

You can say that again. は「まったくその通り、本当にそうだね」という意味で、相手の発言や意見に強く同意するときに使われるフレーズです。「もう一度繰り返してもいいくらい君の言っていることに同感だ」「君の言う通りなのでもう一度言ってほしいくらいだ」といったニュアンスになります。つまり外国人男性は、日本人女性が話したライブの感想に、賛同の意を表していたのです。

会話例で、今回のキーフレーズの使い方を確認しましょう。

<例文1>
A: That dessert was so delicious.
あのデザートはとてもおいしかったわ。
B: You can say that again. I could eat it every day and never get tired of it.
まったくその通りだよ。毎日食べても飽きないね。

<例文2>
A: I’m excited about our upcoming summer vacation!
もうすぐ来る夏休みが楽しみだわ!
B: You can say that again. It’s going to be an unforgettable trip.
本当にそうだね。忘れられない旅行になるよ。

日常会話だけでなくビジネスシーンでも使うことができます。具体的な会話例を見てみましょう。

<例文3>
A: This report is really complex.
この報告書はとても複雑ですね。
B: You can say that again. We need to analyze it thoroughly.
まったくその通りだよ。徹底的に分析しないと。

<例文4>
A: I’m glad the presentation went smoothly.
プレゼンがうまくいってよかったです。
B: You can say that again. The audience was highly engaged.
本当にそうだね。聞きに来ていた人たちがとても熱心だったよ。

また You can say that again. は、ポジティブな内容だけでなく、相手が少しうしろ向きな発言をした場合にも使えます。相手の言葉を受け止めて共感を示すことができます。

<例文5>
A: It’s too hot. I don’t feel like doing anything.
暑すぎる。何もする気が起きないよ。
B: You can say that again. This year’s heat is really intense.
まったく同感だよ。今年の暑さは本当に厳しいね。

<例文6>
A: This is a tough project. I feel so stressed.
これは大変なプロジェクトだね。とてもストレスを感じるよ。
B: You can say that again. How about taking a break?
本当にそうだよね。休憩を取るのはどうかな?

相手に同意するときに使う代表的なフレーズといえば I agree with you. ですが、You can say that again. のほうがカジュアルな印象を与えます。自分ではうまく言葉にできないことを相手がうまく表現したときに「そう、その通り!」「まさにそれが言いたかったんだよ」と思うことがありますよね? まさにそんなイメージです。ネイティブらしいこなれた言い回しなので、まるごと覚えて使ってみましょう。

ちなみに、疑問文の Can you say that again? は「もう一度言ってもらえますか?」という意味。こちらは相手の言ったことが聞き取れなかったり、内容を理解できなかった場合に発言を繰り返すよう依頼する表現ですので、混同しないよう注意しましょう!

◆さらに応用TIPS!
コミュニケーションを円滑にすすめるためにも、同意や共感のフレーズはいくつかのバリエーションを覚えておくと便利です。

I couldn’t agree more.
「これ以上同意することはできない」→「これ以上ないほど同意している、まったくもって同感だ」と解釈しましょう。相手の発言に激しく同意していることを伝えられるフレーズです。

I’m with you.
「あなたと一緒にいる」という直訳から「あなたと同じ気持ちだ、君に同感だ」という意味に。相手の気持ちに寄り添い、共感しているニュアンスを表現できます。

No doubt about it.
doubtは名詞で「疑い、疑惑」という意味。「それについては疑いがない」「それは間違いない、その通りだ」と、強く同意するときに使います。

That’s exactly what I think.
そのまま訳すと「それはまさに私が考えていることです」。「それ(That)=相手が言ったこと」を指し、相手との意見の一致を示すことができます。「まさにその通り」と、相手に全面的に同意するフレーズです。

You’re absolutely right.
You’re right.(あなたは正しい、あなたの言う通り)に「絶対的に、完全に、間違いなく」という意味の副詞absolutelyを付け足すことで相手に100%同意していることを表現できます。

 

 

漫画イラスト: トーマス・オン・デマンド

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