【漫画で学ぶ】日本人が間違いやすい英会話 第89話「気合が入っている」

【本日のテーマ】「気合が入っている」

今回は、意欲や情熱を表現するフレーズが登場します。ビジネスシーンだけでなく、日常生活でも使える便利な言い回しです。さっそくポイントをおさらいしてみましょう。

◆日本人が間違えやすいポイント
日本人男性が社内で同僚と話していると、フロアの奥にある営業部からにぎやかな声が聞こえてきました。日本人が What’s going on?(どうしたんだろう?)とたずねると、外国人女性が The sales department is close to reaching its goal, so everyone’s fired up. と返答。fired up の意味がわからない日本人は、何かが燃えているのかと誤解してしまいます。

fired up は「気合が入っている、ハイテンションになっている」という意味で、興奮して気持ちが燃え上がっている様子や熱狂している状態を表すイディオム。fire という単語は名詞で「火、炎」、動詞で「火が付く、燃える、点火する」という意味を持つことからも、気持ちが熱くなっているイメージをとらえやすいのではないでしょうか。つまり外国人女性は、目標達成に向けて営業部の全員がやる気になっていると伝えたのです。

今回のキーフレーズは、Everyone’s fired up. / We’re fired up. / He’s fired up.みんな/私たちは/彼は気合が入っている)のように、fired up の前に be動詞を伴って使います。Everyone’s excited. / We’re pumped up. / He’s enthusiastic. などが類似表現です。

会話例でキーフレーズの使い方を確認しましょう。

<例文1>
A: I heard you have a new project.
新しいプロジェクトがあるそうだね。
B: Yeah, we’re fired up to start working on it. It’s going to be exciting!
ええ、それに取りかかるのに気合十分よ。楽しみだわ!

<例文2>
A: The team is fired up about the upcoming competition.
チームは次の大会に向けて気合が入っているよ。
B: I can see their enthusiasm. Let’s pray for a victory!
彼らの熱意が伝わってくるね。勝利を祈ろう!

<例文3>
A: Why are you smiling so much?
どうしてそんなに笑っているの?
B: I got into my dream university! I’m fired up about this new chapter in my life!
憧れの大学に合格したんだ! 人生の新たな門出に向けてやる気がみなぎっているよ!

be動詞 + fired up とあわせて覚えておきたいのが get + fired up という形です。be fired up は熱狂している「状態」を表しますが、何かに焚きつけられてやる気を出す「行動・経過」を表すときは get fired up気合が入る、ハイテンションになる)が使えます。たとえば、Everyone got fired up.なら「みんな気合が入った」となります。ちなみに、Everyone got fired. だと「みんな解雇された、全員くびになった」という意味になってしまうので注意しましょう。

get fired up を使った例文を見てみましょう。

<例文4>
We have a big presentation tomorrow, so let’s get fired up today!
明日は大きなプレゼンがあるから、今日は気合を入れていこう!

<例文5>
The coach’s advice helped me get fired up about exercise.
コーチのアドバイスのおかげで、エクササイズに気合が入った。

<例文6>
When he started singing, the fans got fired up.
彼が歌い始めると、ファンは熱狂した。

◆さらに応用TIPS!
fireを使ったその他の英語表現も確認しましょう。

set the world on fire:大成功する、世界中を熱狂させる
Their performance set the world on fire with their amazing choreography.
彼らのパフォーマンスは素晴らしい振り付けで大成功を収めた。
*「世界に火をつける」という直訳から、すばらしい成果をあげて世界を驚かせるといった意味合いに。

under fire:非難を受けて、砲火を浴びて
The politician is under fire for his controversial remarks on social media.
その政治家はSNS上の物議を醸す発言で非難を浴びている。
*非難や攻撃の対象になっている状況を指す表現です。

play with fire:火遊びをする、危険なことに手を出す
Don’t play with fire if you don’t want to get burned.
火傷したくなければ火遊びはしないで。
*実際に火を扱って火遊びをするという意味のほかに、リスクを冒すという意味で「火遊びをする」場合にも使われます。例)She’s playing with fire by cheating on her partner.(彼女はパートナーを裏切って火遊びをしている)

漫画イラスト: トーマス・オン・デマンド

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