【本日のテーマ】「要点は何ですか」
相手の話が要領を得ないときや、じっくり話を聞く時間がないときに、話の要点・結論を述べてほしいと伝えるフレーズをご紹介します。さっそく、ポイントをおさらいしてみましょう。
◆日本人が間違えやすいポイント
日本人が新商品の売れ行きや生産に関する報告をしている途中で、外国人上司が Give me the bottom line. とひと言。このフレーズを知らなかった日本人は、bottom line を「下線」と誤解し、報告書にペンでアンダーラインを引きました。しかし、上司は「下線を引いて」と言ったわけではなさそうです。一体どのような意味なのでしょうか?
bottom line は「(決算表・計算書などの)最終行、一番下の行」、またその行に記入された「最終損益、純損益」のこと。たとえば Our bottom line doubled after we changed our logo. は「ロゴを変更してから当社の純利益は2倍になった」という意味になります。
これらの意味に加え、bottom line には「最終結果、結論」「要点、肝心なこと」という意味もあり、Give me the bottom line. は「結論を言ってください」「要点は何ですか」という定型表現として使われています。前置きや長い説明はいいからもっとも重要なことを簡潔に述べてほしい、と相手に伝えるフレーズです。
bottom line を使ったその他の表現を見てみましょう。
●What’s the bottom line?(要点は何ですか?)
Give me the bottom line. の言い換え表現として、こちらもぜひ押さえておきたい言い回し。どちらのフレーズもビジネスシーンだけでなく、日常会話で使っても問題ありません。
<What’s the bottom line? の日常会話例>
A:You said you had something to tell me? What’s the bottom line? I’m in a rush.
私に話したいことがあるって言ったよね? 要点は何かな? 急いでいるの。
B:Oh, yeah! We decided on a theme for the party this weekend. When you have more time, let’s talk about it.
ああ、そうだ!今週末のパーティーのテーマを決めたでしょ。もっと時間があるときに、それについて話そうよ。
●The bottom line is …(要するに~、結論は~)
結論を言う時の決まり文句です。自分がもっとも言いたいこと・重要なことを明確に伝えたいときはこんな風に切り出しましょう。The bottom line is that … のように、後ろにthat節を続けて用いられることが多いです。
<ビジネスシーンでの会話例>
A:There are just not enough people working on this project.
このプロジェクトに携わっている人が足りません。
B:So, the bottom line is that we need to hire more people.
では、要するにもっと多くの人を雇う必要があるということですね。
◆さらに応用TIPS!
今回の漫画に登場した、その他の気になる表現をチェック。
●go viral
インターネットやSNS、口コミなどで情報があっという間に拡散したり、立て続けに共有されることを「バズる」といいますが、それにあたる英語表現です。
<文例>
The video I took of my silly cat went viral.
私が撮ったおちゃめな猫の動画がバズった。
●draw a line
「線を引く」「一線を画する」などの意味を持つイディオムです。ちなみに「下線を引く」は underline という動詞を使って表現できます。
<文例>
When you take notes, it’s important to underline the main points.
メモを取るときは、主要な点に下線を引くことが大切です。
漫画イラスト: トーマス・オン・デマンド