TOEIC® L&R TESTの勉強中に直面する、皆様からのあらゆる疑問やお悩みを「スタディサプリENGLISH TOEIC® L&R TEST対策コース」の人気講師でTOEIC® L&R TEST990点満点を持つ関正生先生が解決します!
本日のお悩み
Part1対策のポイントを教えてください。問題を解くときには、先読みしたほうがよいですか? 出題パターンや引っ掛けを学ぶためにたくさんの問題集をこなすよりも、同じ問題集を繰り返しディクテーションする学習方法がよいでしょうか?
(男性 20代後半 会社員 TOEIC® L&R TEST580点)
関先生からのアドバイス
Part1では先読みは不要!細部まで聞き取れるようディクテーションに注力しましょう
◆先読みして出題個所を予想するのは難しい
世間では「Part1では写真を先にチェックしましょう」とよくいわれていますが、僕はPart1の先読みは必要ないと思っています。
理由は3つ。
1つ目は、スタディサプリENGLISHの講義でも解説している「ズラし」の出題があるためです。例えば、写真に3人の人物が写っているときは人物の動作に注目しがちですが、その3人ではなく、隅に写っている電話や観葉植物を説明した英文が読まれるパターンがよくあります。そうした場合に、先読みして人物の動作に固執していると、正しく聞き取れなくなってしまいます。
2つ目の理由も「ズラし」に関連しますが、写真のどこを読まれるかを予想することは非常に困難です。逆に、読まれる個所を予想できる人は、それだけTOEIC® L&R TESTの学習をやりこんでいるということですので、先読みして予想しなくても、そもそもすべて聞き取れてしまうと思います。「先読みしたからこそ解けた」という人はあまりいないはずです。
そして3つ目の理由は、これからの長い試験時間に備えて、少しでも体力を温存しておいたほうがよいからです。試験が始まったばかりで体力もやる気もあり、思わずがんばりすぎてしまいますが、それではきっと後半にバテてしまいます。落ち着いて、肩慣らしのつもりで解いていきましょう。
◆ディクテーションで一語一句聞き取れるように
学習方法については、ほかのPartと同様、たくさんの問題にじっくり取り組みましょう。
特に大切なのはディクテーションです。Part3や4は全体の内容がわかれば解けますが、Part1では細かな違いが命運を分けます。例えば「be being 過去分詞」と「have been 過去分詞」は聞き分けが難しいですが、それぞれ「~されている途中」「もう~されてしまった」とまったく異なる状況を指しており、正しく聞き分けられなければ正解できません。
Part1の分量ならディクテーションもしやすいはずですので、繰り返し取り組んで一語一句確実に聞き取れるようにしましょう。
引っ掛け問題については、確かにPart1の6問中1問くらいの割合で出題される傾向にあります。ただ、質問者の方はスコア580点ということなので、まだ引っ掛けを意識する必要はありません。まずは、一般的なパターンの問題で5問正解できることを目指しましょう。引っ掛け問題で正解を目指すのは800点台からで十分です。
引っ掛けばかりを気にしていると、本質を捉えられずに通常の問題を落としてしまうこともあるので、基本的なリスニング力を鍛えることに注力してください。