【本日のテーマ】「日焼けする」
今回は、動詞catchを使った「日焼け」に関するイディオムが登場します。さっそくポイントをおさらいしてみましょう。
◆日本人が間違えやすいポイント
カフェに集まって週末ウォーターパークに行く予定を立てていると、外国人男性が I want to catch a tan.と言いました。よく意味がわからなかった日本人は、ボールか何かをキャッチしたいのかと思い、What do you want to catch?(何をつかみたいの?)と質問します。
その質問に対し、I mean, I want to get some sun. と外国人男性が返答していることからもわかるように、catch a tanは「日焼けする」という意味のカジュアルなイディオムです。この tanは suntanの省略形で「日焼け、黄褐色」を表す名詞。
また、動詞をgetに置き換えたget a tanも、catch a tan と同じく「日焼けする」という意味で用いることができます。
catch / get a tan の会話例を確認しましょう。
<例文1>
A: Do you want to go inside or go for a walk?
中に入りたい?それとも散歩に出かけたい?
B: Let’s go for a walk and catch a tan.
散歩に行って日焼けしようよ。
<例文2>
A: Wow! You look really nice!
わあ! すごく素敵だよ!
B: Thanks! I went to the beach and got a tan.
ありがとう! ビーチに行って日焼けしたの。
tan / suntan が、きれいな小麦色の日焼けを指すのに対し、皮膚が赤くなり、ヒリヒリと痛そうな日焼けがsunburn です。
get sunburned というイディオムは、意味は catch / get a tan と同じですが、健康的な日焼けではなく「(炎症を起こすほど)日焼けする」というニュアンスになります。If you stay outside too long, you’ll get sunburned. という文の場合、長時間外にいればきれいに日焼けするといった意味合いではなく、長時間外にいると赤くなるまで日焼けしてしまうと忠告する感じのフレーズになります。ニュアンスの違いを意識して使い分けましょう。
◆さらに応用TIPS!
catch a tan のように、catch を使ったイディオムをご紹介します。
●catch on
Mary catches on easily, so you’ll just need to explain it once.
メアリーは物分かりがいいので、一度説明するだけでいいですよ。
A lot of people didn’t know his music, but it quickly caught on.
多くの人は彼の音楽を知らなかったが、すぐに人気を博した。
→catch on は「理解する、意味を悟る」、「人気を博する」などの意味を持つイディオムです。前後の文脈から、どの意味で使われているか判断しましょう。
●catch one’s breath
I’m not used to climbing. Let me take a minute to catch my breath.
私は登山に慣れていないの。少し時間を取って一息つかせて。
→breath は「息、呼吸」。catch one’s breath で「一息つく、ひと休みする」という意味になります。
●catch up on
I need to catch up on some work, so I’m going to stay up late.
仕事の遅れを取り戻さないといけないので、遅くまで起きているよ。
→catch up onは「遅れを取り戻す、取り返す」。on の後ろに仕事や宿題といった遅れている対象が入ります。
また、We have a lot to catch up on. は「私たちは遅れを取り戻すことがたくさんある」という直訳から「積もる話がある」という意味の定番フレーズ。近況報告をして、会っていない間のお互いの情報を取り戻すといったニュアンスです。
漫画イラスト: トーマス・オン・デマンド