【本日のテーマ】「猛勉強する」
今回は 「勉強する」という意味の動詞 study を使わずに「猛勉強する」ことを表すフレーズが登場します。さっそく、今回のポイントをおさらいしてみましょう。
◆日本人が間違えやすいポイント
夜遅くまで日本語の資格試験のために勉強しているシェアメイトの外国人に、日本人はコーヒーを差し入れます。試験日は来週だと告げたあと、外国人は I have to hit the books for a while longer. と続けました。hit は「打つ、殴る、たたく」などの意味を持つ動詞のため、日本人は hit the books を「本を打つ、本を殴る」と誤解しました。
hit the books は「猛勉強する、一生懸命勉強する」という意味です。「勉強する」というと study という動詞が思い浮かびますが、この hit the books というイディオムは単に「勉強する」というより「本気で勉強する、熱心に勉強に打ち込む」というニュアンスがあります。
もしstudyを使って同じ「猛勉強する」ことを言い表す場合は、study hard / study very hard にすればいいでしょう。いずれも hit the books と意味・ニュアンスに大きな違いはありませんが、hit the booksはネイティブスピーカーがカジュアルな場面で使う口語表現になります。
会話例でhit the booksの使い方を確認しましょう。
<会話例1>
A: Why don’t you invite him to come with us?
一緒に来るよう彼を誘ったらどう?
B: I did, but he said he has to hit the books.
誘ったんだけど、彼は猛勉強しないといけないみたい。
<会話例2>
C: If we don’t pass this test, it will affect our bonuses.
この試験に合格しないと、僕たちのボーナスに影響するよ。
D: I know. That’s why we have to hit the books.
わかってる。だから僕たちは猛勉強しなければならないんだ。
このイディオムは books という単語を含んだイディオムなので、おもに教科書やテキストを使った勉強の際に使われます。
勉強以外に、スポーツのトレーニングや演奏会などの稽古を「一生懸命練習する」場合は、train hard や practice hard などを使いましょう。
If you train hard, you might win a gold medal.
一生懸命トレーニングすれば、金メダルを獲得できるかもしれない。
I have a piano recital next week, so I have to practice hard.
来週ピアノリサイタルがあるので、一生懸命練習しなければならない。
◆さらに応用TIPS!
hitを使ったイディオムをいくつかご紹介します。意味と使い方を確認しましょう。
●hit the ceiling / hit the roof:激怒する、急騰する
If John finds out that you broke his computer, he’s going to hit the ceiling.
もし君がコンピュータを壊したと知ったら、ジョンは激怒するだろう。
●hit the hay:寝る
I had a long day today, so I’m going to hit the hay early.
今日は長い一日だったから、早く寝るよ。
●hit the road:出発する
We have to get back to the office, so let’s hit the road.
私たちは会社に戻らないといけないから、出発しよう。
漫画イラスト: トーマス・オン・デマンド