【本日のテーマ】「至難の業です」
今回ご紹介するのは、実現が極めて困難なことを表すフレーズ。この英語表現は決まり文句です。ポイントをおさえて、ぜひ使えるようになりましょう!
◆日本人が間違えやすいポイント
芝生の上にビニールシートを敷き、ある家族がピクニックを楽しんでいます。しかし、母親は困った様子で何かを探しています。どうやら芝生の上にコンタクトレンズを落としてしまったようです。すると、一緒に探そうとする夫が It’s like looking for a needle in a haystack. とひと言。
この英語表現を知らなかった妻は、相手の発言を文字通りにとらえて「針? 違うわ、コンタクトレンズをなくしたの」と返答してしまいます。夫が「needle(針、縫い針)」を落としたと思っていると誤解したようです。
It’s like looking for a needle in a haystack. の直訳は「干し草の中で縫い針を探すようなものだ」となりますが、このフレーズは、見つけることが限りなく不可能に近いことの例えとして使われており、「至難の業だ」という意味の決まり文句です。haystack は「干し草の山」という意味の名詞です。
◆今回のキーフレーズの使用例をチェック!
今回登場したキーフレーズ、It’s like looking for a needle in a haystack. は次のようなフレーズに言い換えることもできます。
It will be almost impossible to find it.
それを見つけることはほぼ不可能だろう。
*almost impossible=ほとんど不可能で
It would be a miracle if we find it.
もしも見つけたら奇跡だよ。
*miracle=奇跡、偉業
I don’t think there’s much hope that we’ll find it.
それを見つけるという望みはあまりないと思うよ。
*there’s much hope=望みがある
実際にどんな場面で使うことができるか、会話例を確認しましょう。
【例1】
A:The contract is somewhere in the warehouse. Can you find it?
契約書は倉庫のどこかにあるよ。見つけられる?
B:It’s like looking for a needle in a haystack.
至難の業だよ。
【例2】
A: There are several hundred keys in this box! How are we going to find the right one?
この箱には数百本のカギがあるよ! どうやって正しいカギを見つけるの?
B: I know. It’s like looking for a needle in a haystack.
ほんとだね。至難の業だよ。
◆さらに応用TIPS!
It’s like looking for a needle in a haystack. を用いた、「見つけることが極めて困難なこと、不可能に近いこと」を表す言い回しもチェックしましょう。
Searching for my friend at the concert was like looking for a needle in a haystack.
これは、「満員のコンサートの中で友だちを探すのは、干し草の山の中から縫い針を探すようなものだった」=「満員のコンサートの中で友だちを探すのは、至難の業だった」という意味になります。
このフレーズも次のように言い換えることができます。
Finding my friend at the concert was almost an impossible task.
コンサートで友達を見つけるのはほぼ不可能な作業だった。
*impossible task=不可能な作業
It was next to impossible to find my friend at the concert.
コンサートで友達を見つけるのはほぼ不可能だった。
*next to impossible=ほとんど不可能な
漫画イラスト: トーマス・オン・デマンド