【本日のテーマ】「連絡を取る」
今回は、誰かに「連絡を取る」というときに使うカジュアルな口語表現を紹介します。さっそくポイントをおさらいしてみましょう。
◆日本人が間違えやすいポイント
野球を観に行く予定の日本人は、外国人の先輩に「今日は少し早めに帰りたい」旨を伝えました。すると先輩は、Just make sure you touch base with Sally before you leave. とひと言。
これを聞いた日本人は、touch base =「ベースに触る」という直訳の意味でとらえ、困惑しながらも「サリーは野球好きなのかな?」と誤解します。
touch base with … は「~に連絡を取る、~と連絡する」という意味です。このイディオムは野球に由来し、ランナーは一塁、二塁…とベースを順に踏まないとホームベースには進めないことから「ベースに触る」→「(作業などを進めるにあたり)確認のため連絡する」という意味合いで使われるようになったと言われています。
「膝を突き合わせて長い時間話し込む」のではなく、情報・意見・様子などを聞くためにちょっと声をかける、業務の進捗状況を確認するために連絡する、などのように「短い時間やりとりをする」ニュアンスです。直接会って話す場合に限らず、メールやチャット、電話などで連絡を取り合う場合にも使えます。またビジネスシーンにおいては、上司や先輩、クライアントに対して使っても問題ありません。
さっそく例文で使い方を確認しましょう。
It’s important to touch base with your supervisor on a regular basis to avoid misunderstandings.
誤解を避けるため、定期的に上司と連絡を取ることが大切だ。
Make sure you touch base with John before changing the schedule.
スケジュールを変更する前に、必ずジョンに連絡して。
続いて、会話例もチェックしましょう。
A:I’ve only got a minute, but I need to touch base with you about tomorrow’s meeting.
少ししか時間がないけど、明日の会議について君と話さないと。
B: Okay, could we talk after I make one phone call?
了解、1本電話をかけたあとに話せるかな?
◆さらに応用TIPS!
touch base with … と似た意味を持つイディオムをいくつかご紹介します。いろいろな言い回しを覚えておけば表現の幅が広がりますよ!
●talk to … for a minute(少しの間~と話す)
Could I talk to you for a minute about tomorrow’s meeting?
明日の会議についてちょっと話せますか?
*for a minute は「少しの間、ちょっと」という意味です。
●have a short chat with …(~と少し雑談する)
I always have a short chat with my neighbor when I see her outside.
私は外でお隣さんに会うと、いつもと少しおしゃべりをします。
*chat は名詞で「雑談、おしゃべり」。インフォーマルでくだけた会話のこと。
●check in with …(~に連絡する)
Please check in with me before you do any more work on the project.
プロジェクトの作業をさらに進める前に、私に連絡してください。
*check in with は touch base with とほぼ同義です。ビジネスシーンでも日常会話でも使えます。
漫画イラスト: トーマス・オン・デマンド