【本日のテーマ】「3階で待ち合わせましょう」
アメリカ英語とイギリス英語は、同じ単語でも異なる意味を表す場合があります。今回は、「階数の数え方」にまつわる少しまぎわらしい事例をご紹介します。さっそく、ポイントをおさらいしてみましょう。
◆日本人が間違えやすいポイント
イギリス出張にやって来た日本人は、クライアントとの面会でホテルにやってきました。待ち合わせ場所の2階に行ったものの、そこにクライアントの姿はありません。一体なぜでしょうか?
Let’s meet on the second floor. という英文を「2階で待ち合わせましょう」「2階で会いましょう」という意味だと思う人は多いのではないでしょうか。
日本の英語教育はアメリカ英語を採用していることが多く、
「1階(地上階)」=first floor
「2階」=second floor
と呼ぶアメリカ英語を学ぶため、もちろんこれは正しい日本語訳といえます。
しかし、イギリス英語では
「1階(地上階)」= ground floor
「2階」=地上階から1つめの階= first floor
「3階」=地上階から2つめの階= second floor
と呼びます。
つまり、アメリカ英語とイギリス英語では「建物の階数の数え方」に違いがあるのです。
Let’s meet on the second floor. は、イギリス英語では「3階で待ち合わせましょう」「3階で会いましょう」という意味を表します。このことを知らなかった日本人は、second floor を日本(アメリカ)でいう「2階」ととらえたため、スミスさんが待つ3階にいなかったのです。
エレベーターの表記についても、日本は「1、2、3…」ですが、イギリスやニュージーランド、オーストラリアなどのイギリス英語圏では「G、1、2…」となっていることが多いです。ただ、建物によっても表記が異なるため、利用する際は注意しましょう。
階数表記を使ったその他の待ち合わせのフレーズもあわせて確認しましょう。日本語訳の階数は「アメリカ英語/イギリス英語」を併記しています。
Let’s meet on the first floor of ABC Hotel.
ABCホテルの1階/2階で待ち合わせましょう。
Please come to the third floor meeting room at 3:00.
3時に3階/4階の会議室にお越しください。
When you arrive, could you please come to the second floor?
着いたら2階/3階にお越しいただけますか?
◆さらに応用TIPS!
エレベーターを利用する際に使える英語表現もチェック!どれも短くてシンプルなフレーズなので、ぜひ使ってみてください。
What floor?
何階ですか?
*あとからエレベーターに乗ってきた人に対し「何階ですか?」とたずねるフレーズ。
The 7th floor, please.
7階をお願いします。
*行きたい階数を伝えるときは、これだけでOK。please を忘れずにつけましょう。
After you.
お先にどうぞ。
*「(私は)あなたの後に」→「お先にどうぞ」と、相手に順番を譲るときの決まり文句です。
漫画イラスト: トーマス・オン・デマンド