【本日のテーマ】「あなたが決めてください」
今回は、フレーズの意味を知らなかったために、相手の発言の意味を勘違いした事例です。さっそく、ポイントをおさらいしてみましょう。
◆日本人が間違えやすいポイント
call = 「電話」と思っていた日本人は、同僚のIt’s your call.という言葉を「電話だよ(きみの電話が鳴っているよ)」と誤解しました。
実は、名詞のcallには「電話」以外に「判断、選択、決定」という意味もあります。つまり、このIt’s your call. というフレーズは「それはあなたの判断だ」→「あなたが決めてください、あなた次第です」という決まり文句です。
このフレーズは、選択を迫られたり、何かを決断しなければならない状況で、相手に判断をゆだねるときに使います。自分はどの選択肢でもかまわないので「あなたに任せるよ」「あなたが決めていいよ」というニュアンスです。
AB会話で使い方を確認しましょう。
A: What should we do about the contract?
契約はどうしますか?
B: It’s your call. I don’t have any strong opinions.
あなたが決めていいですよ。強い意見はありません。
A: Do you want pizza or tacos for dinner?
夕食はピザかタコスがいい?
B: It’s your call, you’re the one making it.
作るのはきみだから、任せるよ!
◆さらに応用TIPS!
相手に判断をゆだねることを伝えるその他の言い回しも確認しましょう。いずれもカジュアルな英語表現です。
・It’s up to you.
あなた次第です。
→up to …は「~次第で」。相手に決断を任せるときに非常によく使われる言い回しです。「あなたが決めていいですよ」と相手の希望・選択を尊重するニュアンスです。
・I’ll leave it to you.
あなたにお任せします。
→leave it to …で「~に任せる、~に委ねる」。全面的に相手に任せるときに使います。I’ll leave it up to you. も同じ意味になります。Leave it to me.(わたしに任せて)も覚えておきたいフレーズです。
・You decide.
あなたが決めてください。
→おもに親しい相手との会話で「君が決めてよ」と言うときに使うカジュアルな言い回し。命令文でややきつい印象を与えることもあるので、言い方に注意しましょう。
漫画イラスト: トーマス・オン・デマンド