【本日のテーマ】「立て続けの」
今回登場するのは、ビジネスや日常会話、また海外のスポーツでもよく耳にする「連続性」を表す英語表現です。さっそく、ポイントをおさらいしてみましょう。
◆日本人が間違えやすいポイント
会議終了後、日本人男性らが外国人女性をランチに誘ったところ、女性は I wish I could, but I have back-to-back meetings today. と言いました。これを聞いた日本人は「back-to-back meeting =背中合わせの会議」ととらえ、一体どんな会議なのか不思議に思いながらも、親切心で I can help if you need to move the desk and chairs.(机やイスを移動させる必要があれば手伝うよ)と申し出ました。すると、外国人の男女は Huh? と驚いた様子。
back-to-back には「背中合わせの」のほかに「立て続けの、連続の、連続的な」という意味があり、何かが連続して行われることを表すカジュアルな表現として使われています。背と背が接している➝つながっていると考えると意味をとらえやすいでしょう。back-to-back meetings は連続して行われる会議を指し、have back-to-back meetings で「立て続けに会議がある」という意味になります。
会話例でback-to-back の使い方を確認しましょう。
<会話例1>
A: How about going to the library now?
これから図書館に行くのはどう?
B: Sorry, I have back-to-back classes today.
ごめんね、今日は連続して授業があるの。
<会話例2>
A: Hey, they hit back-to-back home runs in the ninth inning!
ねえ、彼らは9回に連続ホームランを打ったよ!
B: No way! That’s incredible!
まさか!信じられない!
<会話例3>
A: Did you check the weather forecast?
天気予報を確認した?
B: Yeah, they said we might get back-to-back typhoons this week.
うん、今週は立て続けに台風が来るかもしれないって。
ここまでご紹介したのは back-to-back + 名詞のように、後ろに名詞を伴って形容詞的に用いる形でしたが、名詞を前に置き「立て続けに、連続して」という副詞として使うこともできます。形容詞として使用する場合は back-to-back(ハイフンあり)、副詞として使用する場合は back to back(ハイフンなし)のように使い分けるのが一般的です。
I have three meetings back to back.(立て続けに3つ会議がある)
The team won five games back to back.(チームは5連勝した)
All the episodes of the second series will be shown back to back tonight.(第2シリーズの全エピソードが今夜連続して放映される)
◆さらに応用TIPS!
「連続した」という意味を持つ形容詞のバリエーションを紹介します。
●consecutive
<例文>
We have three consecutive meetings scheduled for this afternoon.
今日の午後、私たちは連続して3つの会議が予定されている
●continuous
<例文>
The continuous rain caused flooding in the streets.
降り続く雨で道路が冠水した
●successive
<例文>
She won the Best Supporting Actress award for three successive years.
彼女は3年連続で最優秀助演女優賞を受賞した
●sequential
<例文>
Could you arrange the documents in sequential order before submitting them?
提出前に書類を順番に並べてもらえますか?
シチュエーションや文脈にもよりますが、consecutive は数的・時間的な連続性、continuous は途切れることのない空間的・時間的な継続性 、successive は次々と繰り返される物事 、sequential は一連の出来事や特定の順序に対して使われることが多いです。意味自体は同じでも、表現するニュアンスに微妙な違いがあるので例文で単語のイメージをつかみましょう。
漫画イラスト: 高篠裕子