【本日のテーマ】「もう行くよ」
今回は、自分が今いる場所から立ち去るときに使う表現が登場します。さっそくポイントをおさらいしてみましょう。
◆日本人が間違えやすいポイント
2人の女性は、短い打合せに参加できないかと同僚のジョンに声をかけました。するとジョンは、このあと出張に出てしまうため参加は難しいと返答し、I’m off. と言って会社を後にします。これを聞いた日本人女性は、I’m off. を「私は休みだ」という意味だと勘違いし、去っていくジョンに Why did you come to the office on your day off?(どうして休みの日に会社に来たの?)とたずねました。日本語の会話でも仕事が休みのことを「オフ」と表現するため、このように解釈するのも無理はありません。
今回のシチュエーションで使われている I’m off. というフレーズには「もう行くよ」「行ってきます」という意味があります。I’m going now. / I’m leaving. / I’m heading out. などと同じ意味の表現で、自身が現在いる場から離れてどこかへ出かける際に使うカジュアルな言い回しです。
「行ってきます」だけでなく、職場や学校から離れる場合は「帰ります」、相手の前から立ち去る場合は「失礼します」などのように、訳やニュアンスはシチュエーションによって使い分けましょう。
さっそく会話例で使い方を確認しましょう。
<会話例1>
A: Mom, I’m off.
お母さん、行ってくるね。
B: See you later.
行ってらっしゃい。
<会話例2>
A: Let’s call it a day.
今日はこの辺にしよう。
B: Oh, no! Look at the time! I’m off.
大変!もうこんな時間!帰るわ。
<会話例3>
A: Sorry, I have another appointment. I’m off.
ごめん、次の約束があるんだ。失礼するよ。
B: No problem. I’ll email you if there’s anything else.
問題ないわ。何かあればメールします。
I’m off to …(~に行ってきます、~に出かけます)のように、to以下に名詞や特定の場所を付け足すことで、今自分がいる場所から離れてどこに行くか、目的地を明確にすることができます。こちらもよく使われる表現なので、あわせて押さえておきましょう。
I’m off to lunch.
ランチに行ってきます。
I’m off to Tokyo tomorrow.
明日東京に行ってきます。
I’m off to work.
仕事に出かけます。
I’m off to bed.
もう寝ます。
他に、to以下に動詞を置くと「~しに行ってきます、~しに出かけます」という意味になります。
I’m off to see my grandparents.
祖父母に会いに行ってきます。
I’m off to buy groceries.
食料品を買いに出かけます。
◆さらに応用TIPS!
今回のキーフレーズからもわかるように、off は「~から離れて」というコアなイメージを持つ単語です。そのイメージをもとに、Off を使ったさまざまな例文をチェックしましょう。
●the plane took off on schedule.
飛行機は予定通りに離陸した。
*take off で「(飛行機などが)地上を離れる➝離陸する」。
●the power is off.
電源が消えています。
*「(電気などが)切れて、止まって」
●this milk tastes a bit off.
この牛乳は少し腐っています。
*「(普段の状態や基準などから)離れて➝本調子でなくて、腐って」ととらえると、意味を理解しやすくなります。 I’m a bit/little off today. のように人を主語にすると「今日はちょっと調子が悪いんです」と体調不良を伝えるフレーズに。
●i’m sorry for going off topic.
話が逸れてごめんなさい。
*本題から逸れたり、話を脱線させたことを謝るフレーズも off を使って表現できます。
●i’m off today.
今日は休みです。/今日は非番です。
*「(仕事から)離れて➝休んで」。I’m off-duty today. や Today is my day off. と同じ意味の文章です。今回のキーフレーズと同じ i’m + off の形ですが、どちらの意味で使われているかは会話のシチュエーションや文脈から判断しましょう。I’m off today. / i’m off on mondays. などのように、Off の後ろに日を表す語があるかどうかも意味を推測する際のポイントになります。
漫画イラスト: トーマス・オン・デマンド